2016-01-26 描写 「魔の山」の中にあるクロコフスキーという医師の描写、 「黒いもじゃもじゃの髭の中から黄色い歯をのぞかせて、濃厚な微笑を見せた」とある。 ここでの「濃厚な微笑」、なんというか「あるある」で、情景が浮かんで、少なくとも私にとってはよくわかるのだが、 この「描写によって」世界と対向しようという姿勢、エネルギー、構えがすごいなって。 私だったら、こういう人をみたら嫌悪感のみで終わっていたと思う。 「ウワ、アレは何だ!」→「書いてやるぞ!描写してやるぞ!」というパワーが私にはもうないんだ。