日曜夜に観たい映画「さよなら、人類」
イケメンは出てこない。アップテンポの曲もない。冴えない人しか出てこない。
いくつもの断片的なシーンが次々に映し出される。人々の動きはとてもスローで、時に観客は「待たされる」。
ほんとうに輝かしいキラめくような瞬間は一つ、二つしかない。
(シャボン玉を飛ばすところが美しかった、あと最後のドラム缶のシーンの夕焼け空)
すべての映画が人生をテーマにしていると考えると、この映画は人生のすべてを映画にすることに成功している。
映画館を出て、足元みぞれでびちょびちょの中、車に積もった雪をかき落としながら思った。
私の人生もこういう情けなくて、しょうがないできごとが大半なんだ。
でも明日からも暮らしていこう。主人公の一人が言っていたように。
さよなら、人類。 それじゃあ、また明日。